天安門事件から35年 中国大使館前で抗議デモ 在日中国人ら「民主化実現まで頑張る」 – 産経ニュース
2024/6/1 15:41
中国共産党が学生らの民主化運動を武力鎮圧した1989年の天安門事件に抗議するため、当時の運動に参加した在日中国人や日本人支援者らが1日、東京都港区の在日中国大使館前でデモを行った。天安門事件は4日で発生から35年を迎える。参加者は「中国に自由を、中国に民主を」などと訴えた。
事件後に亡命した中国人元学生の組織「民主中国陣線」日本支部などでつくる実行委員会が主催した。
同支部に所属する王戴氏は、事件について「中国国内でタブーになっている。事件のキーワードが検索できないようになっているが、若者は外部から情報を手に入れるようと努力している」と指摘する。その上で「89年の民主化運動は長い目で見れば始まりに過ぎない。われわれは中国の民主化を実現するまで頑張っていく」と強調した。
その後、デモの参加者は「民主的な中国を建設し、一党独裁を終わらせる」「日本を含む民主主義国家に対し、中国の民主化運動を支援するように求める」などと中国語で訴え、中国当局が拘束する政治犯らの釈放を求める抗議文を大使館側に投函した。
事件は89年4月、改革派の胡耀邦元総書記の死を追悼する学生や市民が北京の天安門広場に集まると、民主化運動に発展。4日未明に武力介入した人民解放軍は無差別発砲を繰り返し、多数の死傷者を出した。中国当局は死者を319人と発表したが、英外交文書は1万人以上と推計している。
中国・天安門事件から4日で35年、東京都内で抗議集会を開催 民主化へ「最後まで闘う」 – 産経ニュース
2024/6/1 20:58
中国当局が民主化運動を武力で弾圧した天安門事件から4日で35年を迎えるのを前に、東京都内で1日、犠牲者を追悼し、中国の抑圧統治に抗議する集会が開かれた。事件があった1989年より後に生まれた中国出身の若者らも参加し、民主化へ「最後まで闘う」とシュプレヒコールを上げた。
中国の民主化を目指す団体「民主中国陣線」の王戴・日本代表は「共産党の統治下で経済が減速するなど行き詰まりを見せている」と指摘。2022年に中国で人々が抑圧的な新型コロナウイルス対策に抗議した「白紙運動」に触れ「運動に若い血液が加わり、中国は良い方向に向かっている」と期待を示した。
事件に関わった元学生リーダーの一人、周鋒鎖氏=米国在住=もビデオメッセージを寄せ「自由は手に届く所にある」と強調し、東京が中国に変化をもたらそうとする人々の拠点になっていると歓迎した。(共同)
天安門事件から35年、新宿で追悼イベント 若者ら顔を隠して参加:朝日新聞デジタル
2024年6月2日 11時30分
1989年に中国で民主化要求運動が武力弾圧された天安門事件の犠牲者を追悼するイベント「キャンドルナイト」が1日夜、JR新宿駅南口で開かれた。事件は4日で、35年を迎える。
イベントでは、100人以上が路上に置かれたキャンドルライトを囲み、犠牲者らに思いをはせた。顔がわからないようにお面やマスク、帽子、サングラスを着けた参加者が目立った。
主催メンバーの一人の男性(31)は、お面をかぶって参加者の前に立ち、「(自分は)事件を経験したことはない。ただ、世代の隔たりなく、民主的で自由な中国を目指して戦っていきたい」と呼びかけた。
小さなライトを手にしていた山東省出身の高校1年生の女性(16)は、父親(48)に連れられて、初めてイベントに参加したという。父親は「子どもに自由な環境で育ってほしい」と2022年に家族で日本に移住。父親はイベントを通じて、「事件の歴史を子どもに知ってほしかった」と話した。
この日午後には、文京区民センターで35周年記念集会が開かれた。会場では、当時の学生リーダーの一人だった周鋒鎖さんが寄せたビデオメッセージが流された。周さんは「天安門広場から近い東京で、追悼集会を開くのは特別な意味がある」などと語り、事件で同じ大学の学生を亡くしたことなどを語った。
「民主主義の中国を目指して戦う」在日中国人の若者が天安門事件の追悼集会 東京・新宿 – 産経ニュース
中国共産党の一党独裁体制に反対する中国人の若者らが1日夜、JR新宿駅(東京都新宿区)前で集会を開き、1989年6月4日に中国人学生らの民主化運動が武力鎮圧された天安門事件の犠牲者を悼んだ。参加者は「チェンジ・チャイナ」などと書かれた旗を掲げて「民主主義の中国を目指して戦っていく」と強調し、民主と自由を求める在日中国人の存在をアピールしていた。
「誇りをもってこの名前で」
集会は、「境外勢力」(外国勢力)という在日中国人団体が主催した。2022年11月に新宿で開かれた700人規模の「白紙革命」と称される反中国政権デモの中心メンバーらが立ち上げた。
30代前半の参加者は団体名について「中国で人権を主張すれば(現政権に不都合なため)『境外勢力による工作』と呼ばれる。われわれはただ中国人として、人間として、自由と尊厳を持っていきたい。境外勢力といわれるなら誇りをもって、この名前で活動したい」と語った。
天安門事件で亡命した中国人元学生でつくる「民主中国陣線」日本支部の王戴氏は「中国は民主化する必要がある。日本で声を出していきたい」と述べ、「『六・四』(天安門事件の通称)世代は(発生から)35年がたったが、白紙革命の若い中国人が立ち上がった。中国の未来は明るい。必ずや中国は民主化に向かう。応援よろしくお願いします」と支援を訴えた。
「自由と民主は空気と水」
在日香港人の民主活動家、ウィリアム・リー氏は、言論や表現の自由が狭められる香港の現状について「『六・四』の話をするだけで逮捕される人が出てきた。この場でも誰かが中国当局に情報を渡して、集会に参加できる人が減らされる可能性がある」と中国当局による妨害行為の可能性を指摘した。
日本ウイグル協会理事、サウト・モハメド氏は天安門事件に対する国際社会の反応に苦言を呈し、「日本を含む西側諸国は中国に経済援助した。中国が豊かになれば民主化するという願いがあっただろう。中国の経済は著しく発展したが、民主的改革は行われなかった」と語った。「特に習近平政権で中国の人権状況は著しく悪化している。一番深刻な地域がウイグルだ」と訴えた。
在日中国人の参加者がマイクで「自由と民主主義は空気と水のようなものだ」と述べると、聴衆は静かにうなずいていた。
生きづらさ感じ日本へ 天安門事件追悼に集う中国の若者たちの思いは:朝日新聞デジタル
2024年6月4日 8時00分
6月1日の夕方、東京・新宿駅南口前に100人ほどの人々が集まった。お面やマスクで顔を隠した人々がキャンドルライトを手に並ぶ。
1989年6月4日に起きた天安門事件から35年を迎えるのを前に、海外在住の中国人でつくる団体「民主中国陣線」や有志の若者らが行った追悼イベント「キャンドルナイト」だ。
日本での追悼行事はこれまで、中国を逃れた民主活動家らで開催されてきた。しかし近年、参加者の中に、新たに中国から日本に移り住んだ若者たちの姿が目立つようになった。
【連載】灯火(ともしび)はいま 天安門事件35年
天安門事件から35年。中国、香港では事件がタブーとなる中、日本で追悼集会に集う中国出身の若者たちがいます。彼らはどう事件と出会い、なぜ弔うのか。世代を超えて事件と向き合い、葛藤する姿を追います。
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