【報道】天安門事件33年抗議 産経新聞、日刊スポーツ他報道記事

投稿日 :2022年6月5日

「中国に自由を」都内でも民主派が抗議 天安門33年

「中国に自由を」都内でも民主派が抗議 天安門33年
2022/6/4 19:27

中国の民主化を求める学生らが武力鎮圧された天安門事件から33年となった4日、当時の運動に参加した中国人ら約50人が在日中国大使館(東京都港区)前で抗議デモを行い、「一党独裁体制の中国に自由、民主化を」などと訴えた。

事件後に亡命した元中国人学生の組織「民主中国陣線」の関係者が主催。中国の人権弾圧が指摘されるチベットやモンゴル、香港の団体も参加し、「天安門虐殺を忘れるな」と記した横断幕を掲げ、事件の解明と民主化の実現を求めた。

午後は文京区民センターで抗議集会を開いた。「陣線」の日本代表を務める王戴氏(57)は来場者約200人を前に「新型コロナウイルス禍で自由が奪われた中国で今、共産党への不満が高まっている」と指摘した。また、事件後に二度投獄され米国へ亡命した政治評論家、陳破空氏(58)は「最近は党内部の(体制派と改革派の)闘争が激しさを増している。改革の機会が訪れるよう、海外からも呼びかけ続ける」と述べた。

夕方には関連イベントとして、新宿駅前で在日香港人主催の犠牲者追悼イベント「キャンドルナイト」も開かれた。2020年に香港国家安全維持法(国安法)が施行後、香港で追悼集会が開けなくなったため、日本の有志が昨年に続いて開催した。


天安門事件から33年「習体制維持は中国の暗い時期が続くこと意味する」都内抗議集会で陳破空氏

天安門事件から33年「習体制維持は中国の暗い時期が続くこと意味する」都内抗議集会で陳破空氏
[2022年6月4日22時24分]

天安門事件から33年を迎えた4日、東京都文京区で抗議集会が開かれ、民主化運動に加わり投獄された作家の陳破空氏=米国在住=が参加した。陳氏は、強権的な統治を進める中国の習近平共産党総書記(国家主席)が今年後半の党大会で3期目入りを目指していることに触れ「習体制の維持は中国の暗い時期が続くことを意味する。世界にとっても危険でしかない」と述べた。

陳氏は「銃や戦車を使った虐殺行為で大勢の学生が犠牲になった」と事件の悲惨さを強調。新疆ウイグル自治区の人権侵害の問題や香港の民主派への締め付けについて「中国共産党の恐ろしさを表している。希望は持てない」と批判した。

天安門事件の元学生リーダーの一人、周鋒鎖氏はビデオメッセージで「独裁政権に譲歩してはいけない」と主張し、民主化を進める必要性を訴えた。

JR新宿駅前の集会では、参加者がキャンドル型のライトなどを手に持って事件の犠牲者を追悼した。香港人の男性は「民主的な社会を取り戻したい」と話した。(共同)