天安門事件25年 香港で大規模な追悼式 NHKニュース

投稿日 :2014年6月5日

6月5日 4時19分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140605/k10014985191000.html

北京で民主化運動が武力で鎮圧されて大勢の死傷者が出た1989年の天安門事件から25年となった4日、香港では大規模な追悼式が開かれ、市民らが中国政府に対して遺族などへの抑圧をやめるよう訴えました。

これは、当時、中国の民主化運動を香港で支援した人たちがつくる団体が毎年天安門事件の日に開いているもので、香港中心部の公園には、団体の発表でおよそ18万人が集まりました。
追悼式では、事件で犠牲になった人たちの名前や当時の状況が読み上げられ、参加者たちがろうそくを掲げて1分間の黙とうをささげ、犠牲者を悼みました。
そして、事件から25年がたっても中国共産党は真相の究明や責任の追及をしないばかりか、遺族や民主活動家に対する抑圧を強めているとして「事件の評価が見直されるまで徹底的に戦おう」と訴えました。
中国内陸部の四川省出身の男性は「当時の学生たちの運動を、誰かが続けていかなければなりません。中国を、もっと文明的、民主的で自由な国にしたいです」と話していました。
一方、追悼式会場の近くでは、中国政府の立場を支持する団体が「鎮圧はしかたなかった」などと演説し、追悼式に参加した市民たちと激しく言い争いました。
こうした団体の演説は初めてで、背後には、当時の武力鎮圧を正当化しようとしている中国指導部の意向があるとみられます。